11月 23, 2015 - 0 Comments - 教室 -

天然染料のプリント オリジナル製版1 ~2015年4月奥田塾~

平成27年度4月奥田塾第1回目は、天然染料のプリントオリジナル製版作りの説明です。

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『写真はビワの葉です。』

まずは製版作りです!!
製版に必要な道具に透明なフィルムと、
手描きの場合、オペークインクを使います。
オペークインクは透過を防ぐのに必要なインクで、これを透明フィルムに描く事で版を作る事が出来ます。
近年はパソコンを使って製版することが多いですが、自宅に必要なソフトが無い場合はオペークインクを使って作業する事が出来ます。
今回はプロに版の下準備を頼む場合と、自分で版の下準備を行う場合を選んでもらい、
次回から受講生の方々にデザイン画を用意していただき、データの確認を行う予定です。

オリジナルの製版は専用の道具と機材が無いと作ることが難しいので、この機会に是非どうぞ。

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ここまでの説明で時間がたってしまい、慌てながら天然染料のプリントがスタート。

今回、使う染料は、
『ラックダイ 虫が分泌する樹脂状のもの』
『ミロバラン 木の実』
『えんじゅ 蕾』
『ケプラチョ 木とその皮』
『びわ 葉』の計5種類。

この染料に合わせる媒染剤
『鉄』『銅』『アルミ』『スズ』『チタン』計5種類。

これらの染料媒染剤を組み合わせ、合計25種類の色糊というとても贅沢な色数!!

ちなみに『びわ』は工場のスタッフが近所の河原から集めてきて粉砕から煮出しまで行いました!!
煮出しの光景は、まるでこだわりのラーメン店主が1日かけて豚骨を煮込む姿に酷似してラーメン職人といった風景でした。
この染料に媒染剤を混ぜると色が変化を起こし、同じ染料でも落ち着いた色合いや鮮やかな色合いが出来ます。
また同じ媒染剤を使った色同士なら混色する事も可能です。

受講生はそれぞれ好みの色糊と柄を選び、捺染が始まります。
何回も通っていただいている方は手慣れたもので刷毛を使って生地に色を乗せたり、版に工夫を凝らしてオリジナルの柄を作ったりととても楽しんでテキスタイル制作をしています。
初心者の方はスタッフがアドバイスしながら進めていきます。慣れない作業でも生地に柄が写されるととても嬉しそうです。

プリントが終わり、ここから長い長ーい蒸し時間が始まります。
工場の蒸し器を使って生地を蒸している間は、しばしの休憩歓談時間。
お茶菓子を食べたり、近況報告したり仕事の話をしたり皆それぞれ好きな時間を過ごします。
生地が蒸し上がると洗いが始まります。
何回かの水洗いを行い、脱水にかけて自分の生地が手元に戻ってきた時の、嬉しそうな顔が忘れられません。

それぞれの作品を見比べて
『キレイ』
『ステキ』
『その色は何の染料?』

といった言葉が飛び交う中、今回の奥田塾は終了となりました。

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うーーん、写真がキレイじゃない。

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次回は反応染料のプリントとオリジナル製版の続きを行います。興味を持った方は是非ともご参加下さい。

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