11月 06, 2010 - 1 Comments - textiledesignnotes -

シルクスクリーンプリントの製版


プリントの仕方のを紹介をしてきたのですが、
プリントに使用する版のことについては、あまりふれていなかったので、今回は版について。

 
シルクスクリーンをつかってプリントする際に必要となる
版のつくり方について、大塚テキスタイルでの版づくりを例に考えてみます。
 
まずは、自分がプリントしたい柄の図案をつくります。
その図案を光が透過するフィルムやトレーシングペーパーに、柄を光が透過しないもので
描くか印刷するかなどして、写真でいうところのポジをつくります。
このときに作った柄がそのままシルクスクリーンでプリントされる柄になります。
 
プリントする柄が決まったら、シルクスクリーン用の枠をつくっていきます。
ここでは、版の枠にはアルミ枠を使用します。
 
枠に目の粗い紗(スクリーン ここではポリエステルの生地)をはります。
もともとスクリーンに絹を使用していたのでシルクスクリーンとよばれているらしい。。。
 
枠の上に紗をのせて、引っ張ります。
たて方向に引っ張って
 
 
よこ方向に引っ張って

 
さらに下から版を押し上げて枠の上に紗をピンと張ります。

 
 
続いて、枠に接着剤をつけます。



この写真だとピンと張っている状態わかるかな?
 
接着剤が乾いたら、枠の外側にそって、紗を切り取ります。


 
そうしましたら、版に感光乳剤を塗ります。
感光乳剤をバケットにとって

 
たいらになるように数回塗ります。

そして、乾燥させます。
 
版が十分に乾燥したら、版を感光(露光?)させます。
 
紫外線を下側から当てることの出来る感光台の上に、ポジ(フィルムなど)を置いて、その上に版を置きます。


 
ふたを被せたら、空気を抜いて、フィルムと版を密着させます。

 
紫外線を当てて感光させます。

 
感光が終わったら、版に水をかけて洗います。

水をかけることによって、感光していない部分(柄の部分)は感光乳剤がはがれ落ちます。
感光した部分は、感光が止まって、紗に感光乳剤が固着します。
 
感光乳剤がはがれ落ちたところが孔(あな)になって、
その部分だけインクが通り抜けて、プリントされることになります。
(あなになっている部分が柄で、その柄がプリントされます)
 
版を乾かしたら、版に光を当ててプリントしたい柄以外の部分にあながあいていないかチェックします。

 
あながあいていたら、そのあなに乳剤を塗って感光させあなをうめます。


こうして、柄以外の部分のあなをうめて版を完成させます。
 
この版を使って、プリントを行っていきます。
 
このような流れでシルクスクリーンの版をつくっていきます。

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