7月 29, 2010 - 4 Comments - textiledesignnotes -

大塚リカレントスクール(顔料プリント)


 
先日大塚テキスタイルデザイン専門学校でひらかれている、リカレントスクールのアシスタントをさせていただく機会がありました。

 
リカレントスクールの詳しい内容は
こちら
  
 
今回は染色加工Aコースを行いました。
このコースは自らシルクスクリーンの版、プリントの柄を作製し、
その版を使って自分でオリジナル柄をプリントをするというものです。
大塚テキスタイルデザイン専門学校の春日先生のもと、
佐藤型紙店の佐藤五郎さん、奥田染工場の奥田博伸さんに外部講師としてきていただき、行われました。

 
リカレントスクールでは前回までに
 
第1回、第2回で
佐藤さんの指導のもと
紗張り、感光液塗布、オリジナルの柄を作成し、感光をして
シルクスクリーンの版作りを行いました。

 
第3回では
奥田さんの指導のもと作製したシルクスクリーンの版を用いて、
ランチョンマット、Tシャツ、生地などに反応染料によるプリントをしました。
その後、蒸しまで行いました。

 
 
第4回となる今回は前回に引き続き奥田さんの指導のもと
顔料を使用して、Tシャツにオリジナル柄をプリントします。
 
まず、顔料によるプリントを行うまえに、前回反応染料でプリントして、
蒸しまで行ったものを、洗い、色の定着(色止め)をします。
 
布に柄を刷っただけでは、プリントの工程は終わりません。
反応染料でプリントを行った場合、
プリントをして、蒸しを行い、
プリントされた柄の上にのっている余分な糊を落とし、色が柄以外の場所に移らないように洗い、
さらに簡単に色落ちしないように色止めを行います。
ここの工程がうまくいかないと、せっかくきれいにプリント出来ても悲しい結果になってしまったり……


余分な糊を落とし、色が柄以外の場所に移らないように洗います。
 

定着液に浸しています。


乾燥させて完成です。
 

 
さて、いよいよ顔料を用いてのプリントです。
最初に色糊を作ります。


自分の柄にどんな色をつかうか決めて、顔料を糊に混ぜます。
柄は形だけでなく、色によっても大きく印象が変わるので、皆さん悩みながら色を決めています。
 
作った色糊を使用してプリントです。版の上に糊を置き、スキージ(ヘラ)を使って糊を生地にのせていきます。
(シルクスクリーンプリントは孔版といわれるものです。プリントしたい柄の部分に孔(あな)があいていて、
その‘あな’にインクを通し、その部分だけプリントされます。)


力を入れすぎたり、逆に力が弱すぎたり、スキージの角度がよくなかったりするときれいにプリント出来ません。
このへんは慣れるしかないのかな。
 

プリントしているときは楽しい!!……って今回は自分が刷っているわけではないのですが。







自らのデザインを思い思いの場所にプリント 表 裏 裾 袖 ・・・



応用で、グラデーションにプリントしている方々も!
反応染料プリントの際は、プリント後にもいくつかの工程がありましたが、
顔料プリントでは後は、しっかり乾燥(3日くらい?またはアイロンで)させて完成です。
反応染料と比べて簡単簡単?!
 
 
次の第5回では、特殊プリントのひとつで、
プリントした部分を膨らませて、立体的な表現が出来る
発泡プリントを行います。
 
今回指導してくださる、佐藤さん、奥田さん、大塚の春日さん
そして、受講している方々を通して、自分も学ぶことができます。
まだまだきちんと理解していないなあと、あらためて勉強になります。
実際にやってみることが大事だと再確認した一日でした。
みなさまありがとうございます。
 
 
 
 
 
 

リカレントスクール(職人体験型) テキスタイル土曜コース開講

・テキスタイル製品を扱っているのに、今ひとつ生地の事が理解できないという方!
・何度もテキスタイルの講義に行ってるのに何故、テキスタイルが出来ているのか分からない方!
・工場を見学したのに、生地がどうやって織られているのか分からない方!
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-そんな方には-
従来行われている講義中心のテキスタイル講座と違い、当校の機材を使い自分の手で動かす事で、今まで分からなかったテキスタイルのメカニズムや技術的な基礎知識をしっかりと把握できる実技中心のテキスタイル講座です。

-この講座を受講する事で-
販売職の方は ・・・自社製品の特性を理解し、接客時にも自信を持った商品アピールをする事が出来ます。
企画・MDの方は・・・取引先との開発、企画の商談がスムーズに行えます。
生産管理の方は・・・生産計画を立案する際の取り付けやトラブル原因となった生産工程がイメージできます。

-コース概要- 
織りコース全5回
10:00~13:00 ¥20,000(入学金含む) 定員20名
日程:6月26日・7月3日・10日・24日・31日
糸計算から成経・機かけといった生地を織るのに必要な工程を行い、
「平織り」「綾織り」「朱子織り」を自分の手を使って織ります。その他、素材違いを織る事で風合いの違いを体感します。
講師:辛島綾(テキスタイルクリエーター)

ニットコース全5回
10:00~13:00 ¥20,000(入学金含む) 定員20名
日程:9月25日・10月2日・16日・23日・30日
「ゴム編み」「袋編み」「平編み」「片袋編み」「ミラノリブ編み」「片畦編み」「両畦編み」を自分の手を使って、工業用緯編み機で編み地を制作します。
また、それらの特性やゲージによる違いを体感します。
講師:磯貝友康(元磯貝メリヤス)田中紋子(ニットデザイナー)

染色加工Aコース全5回
14:00~17:00 ¥30,000(入学金含む) 定員20名
日程:6月26日・7月3日・10日・24日・31日
シルクスクリーンプリントの版制作から様々な捺染の技法を、現場の技術者から学びます。
自分で制作した柄を使い、「顔料プリント」「反応性プリント」「発泡プリント」を自分の手を使って制作します。

染色加工Bコース全5回
14:00~17:00 ¥30,000(入学金含む) 定員20名
日程:9月25日・10月2日・16日・23日・30日
シルクスクリーンプリントの版制作から様々な捺染の技法を、現場の技術者から学びます。
自分で制作した柄を使い、「箔プリント」「着色抜染プリント」「オパールプリント」を自分の手を使って制作します。

染色加工Cコース全4回
10:00~17:00 ¥37,000(入学金含む) 定員12名
日程:11月20日・27日・12月11日・18日
シルクスクリーンプリントのリピートを学び、版制作から様々な捺染の技法を、現場の技術者から学びます。
自分で制作した柄を使い、90cm幅の布地に繰り返しの柄をプリントします。「反応性プリント」「顔料プリント」を自分の手を使って制作します。
講師:佐藤五郎(佐藤型紙店) 奥田博伸(奥田染工場)

お問い合わせ、お申し込みは下記連絡先までお願い致します。
大塚テキスタイルデザイン専門学校 新宿区須賀町10
TEL 03-3357-3671 FAX 03-3226ー9745
E-mail info@otsukagakuin.ac.jp URL http://www.otsukagakuin.ac.jp

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