6月 07, 2010 - 0 Comments - 未分類 -

モダール

生地に使用される繊維の一種にモダールというものがあります。


10年くらい前までは服にモダールを使っているものといえば、みかけるのは
ほとんどレディースの服だったと思うのですが、
今はメンズの服に使われているのも結構みかけるようなった気がします。
 
綿やレーヨンとくらべても、モダールを使用した生地は、よりやわらかな風合いを得ることが出来ます。
また、レーヨンよりも強度があり、縮みやしわが発生してしまうというレーヨンの弱点でもある水洗いも可能です。
 
このような特徴もあることから、よりよい風合い、取扱いやすさなども含めて、
服飾の素材として使われているのだと思います。
 
 
生地をつくる際、一つの繊維だけでなく、いくつかの繊維を混ぜることにより、
(糸の繊維をつくるとき、糸を撚るとき、織糸・編糸に混ぜるとき、その割合を変えることにより)
様々な表情をもった生地をつくることが出来ます。
 
綿にモダールを混ぜることにより、綿にモダールのやわらかさ、風合いをあたえたり、
シルクをまぜて、シルクの光沢、風合いをあたえたり………
あとは強度を高めるため、弱点の克服のために他の繊維を混ぜたり、などなど。
 
 
今はやっているものだと、イタリアのファリエロサルティのストールなどが、
繊維をうまく組み合わせてつくっているなと思います。雰囲気?風合いがいい感じです。
生地の触感だけでなく、染色もよいです。
 
今や有名どころのセレクトショップにはほぼ置いてあって、ストールのセレクトの定番みたいになってますね。
 
ファリエロサルティは、イタリアのテキスタイルメーカー(機屋?なのかな)で、
ファクトリーブランド(生産工場が自社で生産したものをブランドとして出している)になるのでしょうか。
 
日本にもよい素材と高い技術をもった工場があるので、もっとうまく売り出しいくことは出来ないのかなと思います。
 
 
 
 
* 専門でないので正確な情報ではないのですが、補足説明として
  (特に化学的なことは間違っているかもですが)
 
一般に服に使われる繊維は、大きくわけて二つあります。天然繊維と化学繊維です。
モダールは化学繊維の一種の再生繊維になります。
 
再生繊維は、木材、綿の主成分であるセルロースを薬品で溶解させて、再び繊維(糸)にしたもののことです。
 
再生繊維は主なものとして、
レーヨン、キュプラ、ポリノジックがあります。
レーヨンとポリノジックは、木材パルプを水酸化ナトリウムと硫酸ナトリウムを用いて製造したものです。
キュプラは、綿リンター(綿花の種子の周りにある短い繊維)を銅アンモニア溶液を用いて製造したものです。
 
また、ポリノジックはセルロースの含有量の多い良質のパルプを原料にしてつくり、セルロースの重合度の高いものです。
(分子の配列をよくして、結晶性を高めたもの。それにより強度・耐性を向上させることが出来る。)
つまり単量体(分子・化合物の最低単位)がたくさん手をつないでいる状態です。
(例えばポリエチレンだとエチレン、セルロースだとグルコースがそれぞれたくさん手をつないでいる状態かな?)
 
ちなみに、ポリノジックの商標名のひとつがモダールです。
あとは例えば、キュプラの商標名にベンベルグがあります。

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